ファーム樹来里(きらり)　– シクラメン

花も株も長持ちするシクラメンを目指して栽培しています。

全国一のシクラメン生産量を誇る長野県。冷涼な気候によって株が締まり、品質面でも高い評価を得ています。中でも晴天率の高い東信地域では、太陽の光をいっぱいに浴びた 発色のいいシクラメンが育ちます。「フラワーファーム樹来里」は、シクラメンを主に栽培している農園です。お手頃な価格とサイズ(3寸)で近年人気の「ガーデンシクラメン」から、迫力のある大鉢まで、年間6000鉢を栽培。最盛期の11月には、約200坪のハウス一面にシクラメンが咲き乱れます。

 
大鉢は、3~4回の鉢上げを経て1年以上かけて育ちます。涼しい場所を好むので暑さ対策も大変です。苦労の多いシクラメン栽培ですが、オーナーの高橋さんは手間を惜しみません。「小規模で生産しているので、大規模生産よりも手間を掛けられる強みです。手を掛けただけ良いものができると自負しています」。高橋さんのシクラメンは、ハウスを訪れる子どもたちや購入者への影響を考え、農薬を最低限しか使用しないので、さらに手間が掛かっています。

 
地元の農業高校で園芸を学び、卒業レポートのテーマにシクラメンを選んだ高橋さん。大学に進み学芸員として働いた後、帰郷を機にシクラメン農家で研修を受けました。改めて一から育ててみると、シクラメンは奥が深くて面白いと感じたそうです。30歳で独立。研修先にならって、シクラメンとカーネーションを栽培しています。最近は定番品種のほか、リクエストに応えて珍しい品種にもチャレンジしています。

「心掛けているのは〝長持ちするものをつくる〟ことです。シクラメンは、うまく育てればゴールデンウイークく らいまで咲きますし、株自体も10~20年も持ちます。購入した株が長持ちしていると聞くと嬉しいです」と笑顔。選び方や育て方のアドバイスを聞きながら、お気に入りの一鉢を見 つけてください。